しばしお待ちを...

2013年1月21日月曜日

俳句十句「風まかせ」/ 風花千里

風まかせ          風花千里

白南風や水牛のごと走りたし
マテ茶持つ指は微熱を帯びにけり
みつ豆や葉陰に虫の影ふたつ
短夜に鳥の耳目を集めけり
逝く夏に乗じて恋をかすめとる
卵溶く音の軽さや天の川
硝子戸は彼岸の花より赤々し
更待やじくじく疼く熱の花
茸狩や何やら首がむず痒い
まどろみのあはひに匂ふ酸橘かな
» PDFで読む

0 件のコメント:

コメントを投稿