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2017年4月15日土曜日

短歌七首「星状果実」/ 風花千里

星状果実         風花千里

神貶むるにあらねどあらまほしルーズな髪をさらに靡かせ
眠り足らざる目にくるふのはきしみゆく軌条はたまたブランチ・デュボア
あかとき。愛をうべなふ褪紅あらぞめの唇からはただ風のみぞたつ
一〇〇%純粋な愛などなかりしも齧りあふなら星状果実スタ-フル-ツ
地球儀が自転せし夜  抱き合つてフォルテのかたちに凭れてしまふ
干し草の匂ひの夕べ街にふと片頬でむ少年ひとり
スペイドの若衆ジャックをまさに副官みちづれごうせむとや生まれ来しかな

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