ひとり兎園會 8 「影女」/ 齋藤幹夫

　ひとり兎園會　―其之捌　影女―　　　　　　齋藤幹夫

ものゝけのある家いへには月かげに女のかげ障子せうじなどにうつると云。荘子さうじにも 罔 両 もうりやうと景と問答もんだうせし事あり。景は人のかげ也。 罔 両 もうりやうは景かげのそばにある微 陰うすきかげなり。
　　　　　　　　　　　『今昔百鬼拾遺』「影女」より　　鳥山石燕

詞句窯變 ― trans haiku 009 / 風花銀次譯

Jalanan menjadi puisi. Hujan membentuknya. Jadi kenangan. #Twitsampah #Haiku — Jek (@JakaHB) 2013, 2月 16 Ourai ga shi ni naru ame no katachi kana

往来が詩になる雨のかたちかな

俳句十句「臍美人」/ 綠月亭

臍美人　　　　　　　　　　　　綠月亭

晝行燈みてえな面つらや一夜酒
むかでむしむかし着釱ちやくだのなんとやら
蟬丸忌よいではないかなりませぬ
莫告藻なのりその汁や隣家よりくしやみ
單帶床に流せし臍美人
吉丁蟲たまむし轢死輝きいまだ失せもせで
季違ひの沙汰の句を捨つ殘暑かな
迎へ鐘畜生道でひきかへす
小屋掛の盆狂言のいろをとこ
鳴く蚯蚓お涙頂戴つかまつる

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