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2018年7月18日水曜日

一文字小説 007 / 風花銀次


一文字小説 其ノ七   風花銀次
【解説】
はい、「蛸」の偏とつくりが開いているということで「蛸開」てえ地口です。「たこつび」と読みます。江戸の昔に好色漢すきものたちのあいだでいわれた 上 品開じようひんかいのうちのひとつで、巾着ぼぼと並び称されました。「開」と書いて、つび、かい、ぼぼ、エトセトラと訓は様々でも指し示すところはひとつで、なんのことかなんてことは説明の要もないわけですが、それはそれとして「おしい事壺は蛸だかつらは芋」なんて柳句をうっかり紹介いたしますと、昨今ではルッキズムの譏りをまぬがれないところで、あたしだって「そりゃ、もっともだ」と思う次第ではあるのだけれど、でもね、蛸と芋てものは実にけっこうな取り合わせでして、はい、たいへん美味である、なんてことを述べてフォローする次第でございます。

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