琱蟲篆刻 風花銀次 訃報屆くさきがけて初蝶來たり 蟻穴を出て人間 に入りにけり しみ〴〵と鼻高きかなしゞみ蝶 一蝶雄辯にてふ〳〵てふ〳〵と豆 娘 生まれてはねのありどころ 草に花粉こぼして虻の聲小 さし 死刑実況聞かさる蠅に見られつゝ 蜉蝣や動詞的形容詞的 ぬきあしさしあし踵 行 蟲 かな 不完全變態少女夏深し 昏きより山繭蛾科の女かな なゝふし死すといへど擬態しつぱなし琱 蟲 は蟲に如かざり秋隣る 失戀未遂して鳴く蟲にいひおよぶ深々 と火蟻眠れり凍港
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