秘扇帖 風花銀次» PDFで読む心弱くなりゆく夕べ 外 獅 子 印 結ばむとして指がひきつる 五欲、そのひとつを缺きし少年とすれちがふ花の奧の奧 愛想盡かしの水無月 われが拒みたる腕 かなしき曲線 をゑがき 靈肉をたやすくわかち論ふたかが書齋の山羊が、莫迦め 鬼子母寺に石榴一顆咲 み割れてうちつけに性力崇拜 むずむず ひねもす呑んだくれてゐにけりしらつゆの奧義 へはなほ至りがたしも 修羅扇裂いたる指ににじむ血を吸ひつつ淚ぐまし姉上 詞藻枯渴前夜 はたして「ぬばたまの苦勞知らず」のあとが續かぬ 亡びつつありてながらひ餓鬼めらがさへづる 〽金 剛 輪 際 …… 朝戸出に鬱勃としてわれつひにパールヴァティーに巡り會はざらむ
2012年8月29日水曜日
短歌十首「秘扇帖」/ 風花銀次
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