しばしお待ちを...

2017年6月19日月曜日

短歌十五首「でいどりぃむ・びりぃばぁ」/ 風花銀次

でいどりぃむ・びりぃばぁ  風花銀次

半玉ハ未成熟ナル玉體ノ謂デアリ似而非通語ナリ(嘘)
蠅聲さばへなす左翼どころか うようよと雨後の筍のごとし、うるさし
朋友相信シ すなはちの必殺掌返しをくらへ!
廻廊に奧こそあらね 見え隱れしつつぬばたまの黑歷史
氣がつけば戰爭の後ろに立つてゐた 失ひしは顏色か、顏か
菊科植物息絶え絶えに枯葎より「朕惟ハザレド朕アリ」
「惟フ」と「思フ」の違ひにおもひいたさざること久し あはれ菊に首なし
にくまれてあることのよろこびとなど饐えし非時香菓
一旦感泣あればえとどめざるものを男とはにめめしき獸
新盆をむかふるあしたくちずさむラブソング〽Oh! キミのへにこそ……
燭華咲きみだるるばかりとぞ遙か彼方なるかなしみの宴よ
遠離一切顛倒夢想たまきはる 朱 欒 うちむらさきを手もて割きけり
Hey! そこの彼女おいらとヤバいことしないか? 共謀したりしようぜ
君と僕だけの秘密を持つ 隱花植物の花のやうな秘密を
炎晝歸りきて亡き人と共謀せしことのひとつに着手しにけり
» PDFで読む

0 件のコメント:

コメントを投稿