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2017年4月1日土曜日

短歌五首「たまゆら」/ 風花千里

たまゆら         風花千里

輪転の光のかけら宿したるほたるぶくろの底のたまゆら
ゆらゆらと揺らめいてをり沈む陽がうつろな海の支点となるべく
使者として光を纏ひ舞ひ降りぬもだしてふかき闇の鷺草
うつくしくたしめたまへ真夜中の千羽のなかの黒き折鶴
錆びついた鉄条網を抜けてゆく風をとどめてあるフェルマータ
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